B級漫画を愛する

中島らもが「自分は徹底してB級であることを目指している」と言っていた。「読んでいるときはとにかく面白くその世界に没頭できるが、読み終わったあとには教訓もメッセージ性も何も残さない。徹底した娯楽であること」を目指す、という趣旨だった。

 

世の中にはB級漫画と呼ぶべき作品が沢山ある。

1巻、続いてもせいぜい10巻ほどで完結する漫画。映画化やドラマ化など望むべくものない漫画。会社の飲み会や合コンで「趣味は漫画です。最近読んだ漫画は…」とタイトルを挙げても、一ミリも話題は発展しないであろう漫画。書店の新刊の棚の隅にに1週間置かれた後は、誰の目にもつかない棚へ移動される漫画。数年後には確実に絶版になっているであろう漫画。誰の記憶にも残らない漫画。読むその瞬間の快楽だけを提供して、その読後には何の感慨も残さない漫画。

 

僕はそんな漫画たちが大好きだ。

仕事で疲れ果てた頭では、小説や人文書なんて読めやしない。

読めるのは、エンタメ度100%の漫画だけだ。

kindleを導入してから、狂ったように漫画を読みまくっている。僕の心を、ほんの一瞬だけ癒してくれる漫画たち。

 

そんな漫画を供養する記事、いずれ書こうかな。